ワイヤー矯正の始まりから終わるまで(実症例:交叉咬合)

こんにちは、桜新町グリーン歯科・矯正歯科院長の岡本です。
先日桜新町商店街で4年ぶりの「さくらまつり」が開催されました。
かなりの人数がきて、商店街は大盛り上がりでした。
桜新町グリーン歯科・矯正歯科で発注したポケットティッシュ1000個もあっという間に全部なくなりました。

今回は最近矯正を終えられた方の矯正症例を詳しく書いていこうと思います。

成人の矯正治療(ブラケット矯正、マウスピース矯正)の流れ

当院の矯正治療の流れについて説明しましょう!(小児矯正については過去の記事に書いております)

  1. 相談
    パノラマ写真と口腔内写真を撮影して、写真を一緒に見ながら気になるところがどこなのか、
    いまのご自身のお口の中の状態を確認します。大まかな治療方法、歯の動かし方を説明いたします。
    またHPに載せている治療例などもお見せして、類似しているケースでより分かりやすく!
    (治療例はすべて個人情報を伏せており、許可を頂いております)
  2. 検査
    歯型の模型の型取り、セファロレントゲン撮影、3DのCT撮影、虫歯チェック、歯周病チェックし
    現状を詳しく調べていきます。
  3. 検査結果説明
    検査結果の説明をしていきます。
    現状および治療期間、今後の予定などをお知らせします。この段階で、成人矯正を始める際には、治療希望とお伝えください。
    マウスピース矯正の場合は3Dの型取りを行い、マウスピースの作成に取り掛かります。
  4. 矯正スタート
    ワイヤー矯正なら装置を歯の上にセットし、マウスピース矯正ならマウスピースをお渡しします。
    注意事項や清掃の仕方、取り扱い方などを詳しく説明します。
    毎月1回、来院していただき矯正器具、マウスピースの調整をしていきます。
  5. 毎月1回の来院
    毎月1回来院していただき、装置を調整していきます。
    ワイヤーを変えたり、マウスピースの調整をしたりお口の状況に合わせていきます。
    また、歯科衛生士による毎回のブラッシングの確認およびクリーニングもします。
    これにより、虫歯がほとんどできなくなります。
  6. 治療の再チェック
    治療途中で、定期的に検査をして、その状況にあわせて治療方法がずれていないかどうか、
    よい方向に向かっているかを検討していきます。
  7. 歯がきれいにならんだら終了
    きれいな歯並びになったら、矯正は終わりです。
    通常、歯の裏側に細いワイヤーで、後戻りで歯を動かないように固定していきます。
    場合によっては、リテーナーを製作していきます。
  8. 定期健診
    せっかく時間をかけて、きれいな歯並びにしたのに動いてきちゃった・・・なんてことは避けたいですね。
    何もしなければ、特に矯正終了直後は動きやすいのです。ですから、ワイヤーによる固定や、リテーナーを使ってもらいます。
    リテーナーの使用は夜寝るときのみで大丈夫です。
    また、動いていないかどうかのチェックも定期健診のときにしていきます。
    もし、リテーナーをし忘れて、歯が動いてしまったら・・・
    その際には、遠慮なくご相談ください。ご希望であれば格安で再度の矯正もします。
    また、簡単な装置で後戻りを治す事ができる場合も多いですので、ご相談ください。

実症例(交叉咬合)

交差咬合とは

・上の歯が下の歯に被さるのが一般的に言われる正常な歯並びですが、歯並びの途中で交叉してしまっている状態を交叉咬合といいます。
一般的には、上の奥歯が下の奥歯の内側に入ってしまっている状態を呼びます。
クロスバイトとも呼ばれています。

デメリット

  1. あごの成長に影響が出る
    顔が歪む成長期に交叉咬合の状態になっていると、あごの成長が正常に行われなくなるリスクがあります。
    例えば、あごがずれて成長し、顔が歪んでしまうこともあります。
  2. 顎関節症を起こしやすい
    下あごがスムーズに動かしにくくなるため、顎関節に負担がかかり、顎関節症を起こしやすくなります。
    顎関節症から頭痛、肩こりといった症状も引き起こすことがあります。
  3. 見た目にコンプレックスを抱えやすい
    顔が歪んでしまう場合、見た目のコンプレックスに悩まされることがあります。

原因

  1. 歯の生え変わりの位置
    乳歯が永久歯に生え変わる時期に生え変わる位置が悪かったりすると交叉している場所になります。
  2. 頬杖をつく、いつも同じ側を下にして寝る、などの外力によって起こる場合があります。
    また、おしゃぶりの長期使用、指しゃぶり、口呼吸が原因で起こることもあります。
  3. 遺伝、顎の成長のバランスによっては起こる場合があります。

症例ケース

  • 年齢:18歳
  • 性別:女性
  • 主訴:かみ合わせが悪いので、診てほしい。顎のずれも治したい。
  • 診断:交差咬合による咬合不正、下顎前歯の軽度の叢生
  • 治療方法:ブラケット矯正(上下顎)
  • 治療期間:1年1カ月(通院15回)
  • 治療料金:768000円(基本料金66万+毎月調整費+リテーナー費)税込
  • リスク・副作用:歯を動かす際に違和感や多少の痛みを伴うことがある。矯正装置を装着するため、虫歯や歯肉炎になるリスクが少々高まる

交叉咬合 桜新町 歯医者

初診時のお口のお写真になります。

上下別々で診ると多少の叢生(歯の重なり)はあるものの、ほぼ綺麗な歯並びになっているのが分かります。
しかし、上下のかみ合わせを診ると左は歯の尖っているところ同士が当たっていて、すき間が空いています。
また右は下の歯列が広く、上が狭いことによって交叉して逆のかみ合わせになっています。
さらに上下の前歯の真ん中もかなりズレているのが分かります。

 

不正咬合 桜新町 歯医者

上下矯正装置を付けて3か月の写真になります。

最初は歯を矯正に慣れさせていきます。柔らかいワイヤーから歯を綺麗に並べていくところです。
下の前歯のガタガタは綺麗に解消されているのが分かります。
しかし上下のかみ合わせはまだズレているままになっています。
なので、これからは上を横に拡大して下の歯列を覆わせるようにしていきます。

 

矯正始めてから6か月経った写真になります。(前回から3か月経過)

上の歯列をゴムメタルというワイヤーを使用して横に拡大しました。
そうすると左側はもう上の歯が下の歯を覆うように噛めるようになっているのが分かるかと思います。
右側はもともと下よりかなり狭かったため、この段階ではまだ下と同等の大きさになっています。
なので、これからもっと右を拡大していきます。

 

ワイヤー矯正10カ月 桜新町 歯医者

矯正してから10カ月経過した写真になります。(前回から4か月経過)

右上をさらに拡大したことで、左右両側とも上が下を覆うようになりました。
正中(前歯の真ん中)も合うようになりました。これでかなり綺麗になったと思いますが、
まだ正中が少しズレがあるのと、上を広げたため下の歯と上の歯とのかみ合わせが弱くなっています。
ですので、最後の仕上げに上下をしっかり咬合させるように、顎間ゴムを18時間以上使っていただきました。
患者さんの協力、努力もありしっかり顎間ゴムを毎日20時間使ってくれたおかげて
次のように歯並びが完璧に綺麗に治りました。

ワイヤー矯正後 桜新町 歯医者

矯正はじめてから1年1カ月(前回から3か月経過)

前歯の真ん中(正中)が完全に一致して、左右のかみ合わせも綺麗になりました。
当初の口元の歪みも改善されたことが分かります。
患者様は綺麗な歯並びで大学の始業式を迎えることが出来て、かなり喜んでおりました。
(写真はすべて患者様のご協力、許可を頂いております)

いかがでしたでしょうか。
なかなか矯正の治療途中の進み方、経過を見ることはないと思います。
こうして治療経過の写真を並べてみると、矯正治療がどのように進行しているのかがより理解できると思いますので
今後もこのように書いていけたらよいと思いますので、ぜひご覧ください。

また、少しでも気になった方
相談希望の方いましたら、ぜひご予約お待ちしております。

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