親知らずの疑問
こんにちは、院長の岡本です。
今回は患者様からよく聞かれる親知らずのことに触れていきたいと思います。
①そもそも親知らずって何?
親知らずとは歯を前から数えて8番にあたる歯のことを指します。
言葉の由来は諸説ありますが、10代後半~20代前半親元を離れた年ごろに生えてくる歯なので親知らずと言われています。
永久歯の中で最後に生えてくる歯になりますので、昭和生まれの方は普通に生えている方もいるし、顎が小さい人はスペースがなく顎骨の中に埋もれている方もいます。
人間は年々顎が小さくなってきていますので、令和生まれのお子さん達はそもそも親知らずが存在しなくなるとも予測されています。
②親知らずを抜いたほうが良いのか?
親知らずの生え方とその人の管理能力によりけりです。
骨の奥深くに埋まって生えている場合は、神経圧迫や嚢胞など特殊なケースじゃなければ無理に抜く必要はありません。
歯茎に少し隠れて他の歯より低く生えている場合、もしくは真っすぐに生えているが歯ブラシが届かなくてセルフ管理できない場合はまず歯ブラシ指導を行い、
自己管理が出来て腫れたり、痛くなったりしないなら抜歯する必要はありません。しかし、頻繁に腫れたり隣の歯の虫歯の原因になったりするケースは抜歯をお勧めします。
親知らずを抜く場合は年齢とも深い関係にあります。歯は骨の中に刺さって生えていますが、骨との間には膜があります。
この膜は若い時にはしっかり存在しますが、年齢を重ねると消失していきます。そうすると歯と骨は境目がなくなりくっ付いてしまいます。これを癒着といいます。
歯と骨が癒着してしまいますと抜歯が困難になります。
親知らずの抜歯の判断は明確な治療ガイドラインが無いので、ドクターの判断によりけりですが、抜く場合は若いうちのほうが良いでしょう。
親知らずを抜くことで小顔になることもあると言われています。
③親知らずの有効活用はあるのか?
親知らずというと抜歯をする話が多いのですが、実はちゃんと有効活用ができます。
一つは歯科矯正でのケースです。前歯の出っ張りが強い場合は4番目の歯を左右2本抜くことが一般的に多いです。そうすると将来に残る使える歯が-2本となります。
そういう時にもし親知らずが存在すればそれをきれいに並べたり、骨から引っ張ってきたりすると使える歯の本数が+2本になります。
4番目の歯を抜いて8番目の歯を生やすことで±0になります。
もう一つは親知らずを抜いたところに移植したり、入れ歯やブリッジの土台にしたり有効活用ができます。
親知らずの管理について悩む方はたくさんおります、どうすれば一番良いのか、ぜひ当院にいらしてご自身が納得いくような治療をさせていただきます。