お口の機能
こんにちは、院長の岡本です。
当院ではお子さんの歯科定期健診だけでなく、小児矯正も行っていますので、子供の患者さんがたくさん通ってくださっております
今回はお口の機能についてです。
お口の機能は、生まれてから成長にともない発達、獲得していきます。
お子さん本人にとっては、すべてが初めて経験のため、何か問題があっても自覚しにくいことが多いです。
そのため、ご家族の早めの気づきが重要で、必要に応じて医療的アプローチを行うことで、発育や、生涯にわたる健康づくりにつながっていくと言われています。
お口についての疑問点で多いのは?
・歯がなかなか生えてこない
・歯並びに乱れがある
・強くかみしめられない
・食べ物を噛んでいる時間が長すぎる、短すぎる
・食べるとき、左右どちらかばかりで噛んでいる
・飲み込むときに、舌が出ている
・日常的に、口をあけたままになっている
・寝ているとき、いびきをかいている
ひと昔は子供の虫歯問題についての疑問が多かったのですが、年々子供の虫歯は減少し、近年では「食べる」「話す」など機能面でのお悩みが増えているようです。
お悩みのなかの「口があいたままになっている状態」「飲み込むときに、舌が唇から出ている」は、口唇閉鎖力が不十分である可能性があります。
口唇閉鎖力とは、食べたり、飲み込んだり、話したりするときに唇をしっかり閉じる力のことです。
では、お口が開いたままになっていると、どのような問題が起きてしまうのか。
以前の記事にも書いたようにお口がずっと開いていると風邪など病気になりやすかったり、歯並びに乱れが生じたり、鼻呼吸ができなくなったりします。
それらを防止するには小児矯正がおすすめです。
矯正治療中のお子さんの中には、口唇トレーニングを日々頑張ってくれている子もたくさんいます。
日常生活のなかで口唇閉鎖力のために大切なことの一つは「よく噛んで食べること」です。
口腔生理学の観点からは、食事を食べ、飲み込むこと(嚥下)は
①先行期(食物の認知)
②準備期(食塊の形成)
③口腔期(咽頭への抽送)
④咽頭期(食道への抽送 )
⑤食道期(胃への抽送)
の5期にわけられます。
この5期の中で、噛むことは②準備期(食塊の形成)に含まれます。我々は日常の中で無意識に「噛む」動作を行っていますが、
動作は大きく分けると3つの動きから成り立ちます。
① 前歯などで食べ物をかみちぎる
② 奥歯などですりつぶす
③ 奥歯などでさらによく噛んで舌を使って飲み込む
これら3つの動作をしっかり行うことが大切になってきます。そのために、「柔らかい」「小さく切ってあるもの」ばかりを食べるのではなく、
「硬さ」「大きさ」がしっかりあるものを食べることが大事と言われています。
柔らかいものばかりでなく、食卓に噛みごたえのあるものを一品追加してみる、など少しずつチャレンジしてみるのもよいかもしれません。
桜新町グリーン歯科・矯正歯科では、管理栄養士さんによる食育も始まりました。
歯を治すだけでなく、お口における日常生活の包括的なサポートを行える医院になることが歯科医師やスタッフ一同の願いです。
悩み事がございましたら、ぜひご相談ください。
