歯みがきについて歯ブラシだけでは58%しか汚れが落ちません
皆さんこんにちは。
私は先日誕生日をむかえ、クリニックから歯ブラシやフロスのプレゼントをいただきました。
今回は毎日やっている歯磨きや使うアイテムについてお話ししていきます。
歯磨きのアイテム
多くの方は歯ブラシを使って歯磨きをされていると思いますが、歯ブラシ以外に使っているアイテムはありますか?
ドラッグストアなどの歯磨きコーナーを見てみると歯ブラシの他にもフロス、歯間ブラシ、洗口剤、歯磨き粉などラインナップが充実していますね。
私自身歯科医師になるまでは歯磨き粉と歯ブラシしか使ったことがありませんでした。
皆さんはどうですか?
ちなみに国勢調査によると平成28年は約30%の人しかフロスや歯間ブラシを使ってないそうです。
ただこれって凄くもったいないんです。
歯ブラシだけだと58%だけ
実は歯ブラシのみの歯磨きだと58%しかプラーク(細菌とその代謝物)は落とせてないことがわかっています。
なとん42%も汚れがついたままなんですね。
これがフロスを併用すると86%、歯間ブラシを併用すると95%もプラークを除去することができます。
これを知るとフロス、歯間ブラシがいかに有効かわかりますね。
歯間ブラシの方がプラーク除去率が高いですが、歯間ブラシが通らないところはフロスのみで問題ないです。
ここまで読むとフロス、歯間ブラシを使いたくなってきたのではないでしょうか。
フロスを使うタイミングですが、フロス→歯ブラシの順で使ってください。
歯ブラシ→フロスの順よりもプラークを取り除く効果が高く、さらに歯に残るフッ素濃度も高いそうです。
せっかくひと工程増やすのであればより効率よく磨きたいですよね。
歯ブラシはどんなものを使っていますか?
電動歯ブラシ
患者様より手用歯ブラシよりも電動歯ブラシの方が良いか質問をうけることがあります。
いくつかの研究結果によると電動の方が多少成績が良さそうでしたが、
これに対する答えはどちらでも良い、その人によると私は思っています。
電動歯ブラシを使ったから歯磨きが上手になるわけではありません。
ベンツに乗ったら運転が上手くなるわけではないですよね?
歯ブラシはあくまでも道具なので、私達が上手に使ってあげることが大切になります。
歯みがき粉
以前のブログでもお伝えしましたが、歯磨き粉はフッ素が1450ppm含まれているものがいいです。
日本で販売されているもので1番フッ素濃度が高いものです。
フッ素無配合のものと比べて29%もむし歯の進行を減少することがわかっています。
また歯を磨いた後はお水でゆすぐ方が多いと思います。
いつもどれくらいゆすいでますか?
推奨されている回数は0〜1回になります。
理由は歯磨き粉に含まれているフッ素をできるだけ残すためです。
ゆすぐ時のお水の量も10mlくらいの少ない量が良いですよ。
一日の歯磨きの回数
理想は一日に3回の食事後ですが、実際は2回と3回では大きく差がないと言われています。
ただ0〜1回と2回では差があるという研究結果があります。
2回だとしてもその日の汚れはその日の内に綺麗にしましょう。
毎日やることですが、流れ作業ではなくいつもより少し意識して歯磨きをしてみてください。
回数も大切ですが、質の良い歯磨き時間を1日の中に設けてみるといいのではないでしょうか。
また定期検診でもお待ちしております。
参考文献
米国歯周病学会Journal of periodontology