矯正治療は何歳までできるの?年齢よりも、歯茎、骨の状態
最近ではマウスピース矯正などの多くの広告が見られ、またコロナ禍に矯正治療を受ける方が増えたことで、矯正治療に関する関心が高まってきました。
多くの情報が得られると、昔はさほど気になっていなかったちょっとした歯のガタガタがとても気になってしまったりしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな中でも、矯正って何歳まで出来るのだろう?と思っていらっしゃる方も多いと思います。今回は矯正と年齢についてのお話をしていきたいと思います。
1. 矯正は何歳でも出来る!!
結論から言うと、矯正は何歳でも出来ます!50代、60代でも出来るのです!
矯正は年齢があがると矯正は無理!と思い込んでいらっしゃる方が多いのですが、
実はそうではありません。
矯正は
「年齢よりも、歯茎、骨の状態による」
のです。
2. 矯正で歯が動くメカニズム
歯は歯ぐきの中で骨に囲まれています。しかし、歯と骨は直接くっついているのではなく、歯根膜というクッションのような組織を介して接しています。
歯に矯正的な力をかけると、押される側の歯根膜は圧迫を受け、その側の骨にある破骨細胞が活動し始め、骨を吸収していき、歯がそのスペースに動く場所を作っていきます。
一方で歯の反対側の歯根膜は引っ張られて今度は骨芽細胞が活躍します。歯が動くとその分、骨に隙間ができるので、そこで骨芽細胞が一生懸命に骨を作っていくのです。
その繰り返しを行いながら歯が移動していくのです。
3. だから歯を支えている骨が健康であれば50代でも60代でも矯正は可能!
2でお話ししたように、歯が動くための歯根膜や破骨細胞と骨芽細胞の機能が働けるような歯周環境であれば矯正は可能なのです。
・歯周組織が健康かどうかを調べるためにはレントゲンで歯の周りの骨の状態を確認
・歯周ポケットを測定する
・などで骨密度や骨の厚みを確認する
もちろん、細胞のターンオーバーは年齢が若いほうが活発です。そのため年齢が上がるに連れて歯の動きの速度が遅い、動きにくいという事は考えられます。
ですので大きく歯を動かさなければならないようなケースの場合はより若い人と同じようには行かない場合がありますので、主治医とよく相談の上、もし期待していた頃まで動かなかったときのバックアッププランも考えて矯正治療に臨んだほうがよいと思います。
しかし、思っていたよりも簡単にできる場合もあります!
気になると思いましたら、お気軽にご相談ください。