歯周病とタバコの関係性について・タバコの害と禁煙

歯周病・歯槽膿漏

最近CMやテレビで頻繁に耳にすることが増えてきた言葉です。特に歯ブラシやうがい薬のCMで多く聞きますよね。
自分は歯槽膿漏(=歯周病)は歯ブラシやうがいをしていれば大丈夫、歯磨きの時に血が出ることもないし。そう思われる方もいるかもしれません。
本当に歯ブラシだけでいいのでしょうか、血が出ないならいいのでしょうか?

歯周病のリスクファクター

リスクファクター 原因因子 歯周病

細菌・宿主(自分の体)・環境・噛み合わせの4つの大きな原因が歯周病を作ると言われています

その中でも、環境というのは自分自身の生活環境が大きく関わってくるため生活・食生活のリズムを見直し改善することができます。
それは歯周病の予防もしくは歯周病の進行を遅くすることに繋がってきます。

タバコは百害あって一理なし

タバコには4000種類以上の化学物質が含まれそのうちの20種類は発がん性物質があると言われています。
代表として「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」があります。

ニコチン

依存性、血管収縮作用

タール

ヤニ、強い発がん性

一酸化炭素

体内の酸素を運ぶ役割であるヘモグロビンと酸素との結合を阻害し、体内の酸素量が低下することにより、免疫力の低下、肌の老化(スモーカーフェイス)

加熱式タバコ

加熱式タバコは、従来のタバコの84%のニコチン量が含まれるため、従来のタバコとの大きな差はありません。
タバコ=肺がんのイメージが強いですが、発がん性物質を含んだタバコの煙をまず最初に触れるのは「お口」。
よって舌癌・歯肉癌・咽頭癌・喉頭癌のリスクも上がります。

タバコ 歯周病 癌リスク

喫煙者の歯肉の特徴

歯肉の黒ずみ

喫煙者は全体的にピンクではなく暗赤色をしているのが特徴です。
これは、ニコチンによる血管収縮作用と一酸化炭素によるヘモグロビンとの結合により血液の色がどす黒くなることにより起こります。

出血しにくい

健康な歯茎であれば、何か傷や炎症が起きた時体が反応して出血し、視覚的に教えてくれます。(怪我をした時もそうですよね)
ですが、タバコを吸っているとニコチンの血管収縮作用(血管を細くしてしまう)によって、何かトラブルが起きても出血しないため、視覚的に教えてくれません。
よって、歯周病が重度に進行していても出血がないため自覚しずらいのが最大の問題点なのです。

歯周病が治りにくい

正常な免疫が機能していれば、歯肉もそれに応える形で健康な歯肉に変化してくれます。
しかし、ニコチンが体内にあると血管が細くなり、酸素が運べなくなるので正常に免疫が働かず歯周病の治療をしても治癒しにくいのは、様々な研究から明らかになっています。

禁煙してみたいけど、体の変化はいつから表れるの?

禁煙後20分

血圧や脈拍が正常化する

禁煙後8時間

血液中の一酸化炭素濃度が減少し酸素量が正常化する

禁煙後24時間

心臓発作の可能性が減る

禁煙後48時間

味覚・嗅覚が回復する

禁煙後72時間

ニコチンが体内から完全に抜ける

禁煙後2~3週間

血行が改善する

禁煙後10~15年

様々な病気に罹患するリスクが非喫煙者のレベルまで戻る

禁煙するためには

喫煙が習慣化されている場合、禁煙することは大変です。
禁煙は自分だけが頑張るものではありません。
例えば禁煙外来受診し、禁煙成功したのは50%近くにのぼると言われています。
周りの人と協力しながらタバコから距離を置けば、お口だけでなく身体全体の健康、若々しさにつながります。

歯周病のページ

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