ワイヤー矯正実症例を解説します(20代叢生 非抜歯)
先日に矯正治療を終えた患者様の写真を用いて
矯正スタートから終わりまで解説します。
叢生とは
- 叢生は、⻭が重なり合う状態で、⻭並びがデコボコとしています。
- 叢生は、見た目の問題だけではなく、⻭が重なり合うことで⻭磨きが難しくなり、虫⻭や⻭周病を引き起こすリスクにもなります。
叢生の原因
- 顎の大きさより⻭の大きさが大きい 永久⻭が生える際にスペースがないためずれて生えてしまった。
- 指しゃぶりや口呼吸、長期間のおしゃぶりやボトル使用などの幼少期からの癖は、顎の正常な発育を妨げたり、歯並びを悪化させたりする原因となります。
- 乳歯が虫歯などで幼少期に失われると、結果として叢生を引き起こすことがあります。乳歯が永久歯のためのスペースを確保する役割を果たしているからです。
乳歯が虫歯や強い衝撃などでなくなってしまった場合、そのスペースが空いたままになるので、隣にある歯が移動し始めてしまいます。
叢生の治療方法
- 斜めに傾いた⻭をまっすぐに起こすよう動かし、⻭が移動できるスペースを作ります。
- 同時に形状記憶ワイヤーで顎に合わせたアーチ状に⻭列を整えます。
症例ケース(叢生)
- 年齢:20代
- 性別:女性
- 主訴:歯のガタガタが気になる、ずれているのも気になる
- 診断:上下歯列の叢生
- 治療方法:ブラケット矯正(上下顎)
- 治療期間:11か月(通院11回)
- 治療料金:約80万円(基本料金+毎月調整費+リテーナー費)税込
- リスク・副作用:歯を動かす際に違和感や多少の痛みを伴うことがある。矯正装置を装着するため、虫歯や歯肉炎になるリスクが少々高まる
初診時の口腔内写真
左上に3番の犬歯がかなり上のほうにあり、八重歯の状態になっています。
下の歯並びは全体的にかなり狭く、前歯の重なりと奥歯が内側に倒れているのが分かります。
このお口だとほとんどの歯医者さんでは上下4本抜歯しての抜歯矯正になると思います。
しかし、患者様の非抜歯を希望されていて、かつ横顔貌を診察したときに口元は突出していなかったので
ゴムメタルワイヤーを使用して、歯並び全体を前に出さずに横拡大と後方移動で治すこととしました。
矯正開始から6か月
半年横拡大を行いました。上下で顎間ゴムをしっかり使ってもらったため
上下ともに前で出ることなく、横と後方に歯並びを丸くきれいにすることができました。
左上の犬歯も中に入ってきたことで、前歯が右にずれてそのおかげで正中が合うことができました。
このあと前歯をもう少し中へ入れて、全体的に歯並びを最終的に整えることにしました。
矯正装置外した後(開始から11か月)
矯正して11か月の状態です。文句なしの綺麗さになりました。
前歯も前に突出することなく、患者様は大満足とのことでした。
非抜歯で治せるケースが実は意外と多いです。
気になった方はぜひ相談のご予約をお待ちしております。
桜新町グリーン歯科・矯正歯科 院長 岡本