学校歯科健診
こんにちは、院長の岡本浩正です。
今回は歯科検診についてお話しさせてください。
毎年6月30日までに学校の歯科検診が行われています。虫歯や項目に引っかかった場合は歯医者への受診を勧められます。
しかしほとんどの項目が0、1、2と3段階評価のため、どのくらいの緊急性があるのかはなかなか判断しにくいと思います。
習い事で忙しい方やお子さんが数人いる家庭の場合は時間をつくって歯医者に行くのも大変です。そこで歯医者にいく緊急性について述べていきたいと思います。
①CO、GO、1(要観察)は緊急性:低
・COはまだ削って治療するに達していないは、表面が白くなっていて酸によって溶けている歯のことを指します。
・GOは歯茎に赤みが出ている状態。正常はピンク色ですが、行き届いていない歯磨きやストレス、体調によっては一時的に赤くなります。
・1(要観察)は今の発育発達状態にそれほど問題はないが、今後は注意したほうが良いものを指します。歯並びについては1本2本の歯にガタガタがあるものも含まれます。
これらは生活習慣を変えることで現状維持、それ以上悪くならないようにできます。
忙しい場合は余裕が出来てから歯医者に見てもらっても良いものになります。
歯並び、嚙み合わせはケースによっては早めのほうが良い場合もあります。
②C、G、2(要精検)は緊急性:高
・Cは今現在虫歯があることを指します。
子供の歯は乳歯も生えてばかりの永久歯も歯の性質が弱いため、虫歯菌に弱いです。ですので、Cと判断された場合は早めの歯科受診をお勧めします。
・Gは歯茎に赤みがあるだけでなく、歯の周辺組織に害を及ぼす状態、歯肉炎になっているものを指します。
歯磨きの改善は歯科衛生士など専門職の指導を受けたほうが良いです。
あまりに歯肉炎の状態が続くと生えてきたばかりの永久歯にダメージを与えたり、大人になっても重度の歯周炎になったりする可能性があります。
・2(要精密検査)は専門家の精密な検査が必要な状態です。
長期の指しゃぶりによって前歯が突出しすぎたり、前歯が開いている開咬になったり、頬杖で骨格に変形が起きたり、
下の歯が見えないほど深く噛んでいたり(過蓋咬合)のケースは習癖を治すだけでなく、
歯科矯正、嚙み合わせ治療が必要になります。
0、Cなしと判断された方も、油断禁物です。
歯科検診で発見できる問題は100%ではないので、お子様の最近ここが痛いや噛みにくい、
頑張って口を閉じているのに自然とお口が開いてしまうなど、
仕上げ磨きの時に不安に思った点や発見した虫歯など身近で気づける問題もたくさんあるかと思います。
そのときはぜひ怖がらずに歯医者にいらしてください。歯医者=痛い、嫌な場所の時代は終わりました。