親知らず抜歯後の注意点、食事について解説します。
こんにちは。歯科医師の内田です。
この間スタッフで親知らずの抜歯をされた方がいました。
抜歯自体はスムーズに終わったようですがその後の腫れや痛みがあり、お食事なんかも大変そうです。
なので、今回は抜歯後についての記事を書こうと思います。
この記事は
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親知らずを抜こうと思ってる人
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抜歯の予定だけど不安な人
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歯を抜いたあと痛みがあって困ってる人
にお勧めです!
ぜひ読んでいってください。
親知らずについて
https://www.greendental.tokyo/surgery/
歯を抜いた後
抜歯お疲れさまでした。
まだ麻酔は効いている状態でしょうか。
痛み止めのお薬を処方されたら痛みが出るのが不安な方は麻酔が効いている間に一回分飲んでしまっても良いと思います。
お水など飲むとはまだ唇がしびれていることが多いのでお水がこぼれやすいです。
お気を付けください。
お食事は麻酔が切れてからをおすすめしています。
しびれている状態では頬などの口の裏側を噛んでしまいやすいためです。
また口の中という一部ですが身体が傷ついている状態ですので風邪のときや体調が悪い時と同様になるべく身体を大事に
労わるように過ごしてください。
歯を抜いた後に食べるもの
歯を抜いた後は2-3日かけて腫れが出てくることが多いです。
腫れに伴って口が開きにくくなったり飲み込むときに痛みが出たりする場合があります。
このときは無理をせず柔らかいものやのど越しの良いものを食べてみてください。
歯を抜いたところは身体の免疫で治していくので栄養価の高いもので食べられるものを食べてみましょう。
食べたくないし、飲み込みたくない気持ちもあるかと思いますが身体を元気にしていくことが大事になりますのでしっかり水分をとって脱水に注意しましょう。
〈例〉
プリン、ヨーグルト、ゼリー、豆腐、茶碗蒸し(具なしでも)、おかゆ、スープに柔らかいパンを浸したもの
柔らかく煮たうどん、プロテイン
抜歯してきたスタッフさんによると山崎パンのふんわりルヴァンという食パン(下画像)がおすすめだそうです。おいしそう!
https://www.yamazakipan.co.jp/brand/funwari/index.html
歯を抜いたところから血が止まらない
歯を抜いたあと、歯医者さんでは止血の確認をした後にガーゼをかんだと思います。
よだれに血が混じる程度の出血は1-2日程度続くことが多いですがその程度でしたら心配はいりません。
血が出てくるのが気になってブクブクと強いうがいをすると歯が入っていた穴にかさぶたのように血の塊(これを血餅と言います)が出来ず、
治癒が悪くなる場合があるので翌日から翌々日はお水を口に含んで出す程度のうがいにしましょう。
口の中の出血はよだれに血がのばされますのでたくさん出ているように見えることが多いです。
少し血が出てくるなと思ったらガーゼを30分から1時間程度かんで圧迫止血をしてみてください。
それでも血が止まらなかったりガーゼをかもうとしてもすぐに血でお口の中がいっぱいになってしまって間に合わない場合は担当医に連絡をしてください。
ドライソケットについて
前述のように歯を抜いた直後に強くうがいをしすぎたりすると骨の上に血餅が維持されず、骨が露出した状態になることがあります。
これをドライソケットといいます。
消毒の際に当院にいらしたときに「ドライソケットになってないですか?」とお話しされる方も多いです。
実際にドライソケットになると抜歯後1週間たっても治りが悪くなったり骨が露出していることで感染を起こしやすいことがあります。
患者様ご本人ではなかなかドライソケットかどうかという判断はしにくいことが多いのでお痛みが続いたり心配なときは一度歯科医院に連絡してみましょう。
歯を抜いた後に避けたほうが良いこと
・激しい運動や飲酒
先ほども申し上げたように親知らずを抜いた後は身体が傷ついている状態です。
当日もしくは翌日くらいまでは激しい運動や飲酒などの心拍数が上がるようなことは避けたほうが無難でしょう。
再出血や腫れ、痛みの原因になる可能性があります。
・喫煙
少なくとも1週間ほど喫煙は控えていただいたほうが治りが良くなりやすいです。
喫煙は傷口に直接煙が当たっている状態になるので感染のリスクも高くなります。
・抜歯した穴を指や舌で触る
親知らずの歯が少しでもはえていた方は特に穴や歯の周りの形が変わるので気になって触りたくなりますが抜歯後の傷口はとても敏感になっています。
傷口が化膿してしまったり痛みが出てしまう場合があるので指や舌で傷口を触るのは極力控えましょう。
・サウナや長風呂
激しい運動や飲酒と同様に心拍数が上がって出血や痛みの原因になることがあります。
抜歯した当日だけでもシャワーにすると安心です。
抜歯後の歯みがき
歯を抜いた日の歯磨きは傷口にブラシが強く当たらないようにしましょう。
歯を抜いた穴には当然ですが歯はないので、歯ブラシはあてなくて大丈夫です。歯があるところまでを磨きましょう。
痛いところは避けて磨いていただいて、痛くない歯があるところはいつも通り磨きましょう。
抜歯後1週間くらい経過したら
個人差はありますが親知らずを抜歯後2-3日で腫れと痛みのピークが訪れて1週間程度で落ち着いてくることが多いです。
抜いたところを縫っていた糸をとる抜糸をするのも1-2週ほど経過が目安です。
抜糸をすると糸で引っ張られていた突っ張り感も少し良くなってくることが多いです。
また、この頃になると抜歯してできた穴の血餅がしっかり定着して粘膜が出来てきていることが多いのでうがいをしっかりしても大丈夫なことがあります。
痛みなどの症状によるところもあるので抜糸のときに歯科医院で先生に「そろそろうがいをしても大丈夫ですか。」と聞いてみると良いかもしれません。
この後、抜歯後1カ月程度で歯茎が大体治ってきますが歯が入っていた骨が治って完全に埋まるまでには3-6カ月程度かかることが多いです。
それまでの間、穴の中に食べかすがたまりやすいと思いますが、傷口が落ち着いている方はしっかりうがいをして傷口の中を清潔に保つと良いでしょう。
また、親知らずが横に向いていたり隣の歯にめり込むようにはえていた方は歯がしみるような症状が出ることがあります。
これも骨が治って穴がふさがっていくと少しずつ改善があることが多いです。
いかがでしたか。
当院では親知らず抜歯後の経過が良くなるよう、患者様への負担が少ないような施術を心がけています。
抜歯後の痛みや腫れなどが不安な方は遠慮なくご相談ください!
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