小児歯科子供の虫歯治療と予防
桜新町グリーン歯科・矯正歯科では、院長を含め子供を持つスタッフもおりますので、お子様の対応と小児歯科治療にも幅広く対応しております。
虫歯や歯並び、生え変わりなどについて気になることがございましたら、まずはお気軽に当院までご相談ください。
子供はなぜ虫歯ができやすいの?
子供の歯、特に乳歯は歯のエナメル質がまだ成熟していないため、虫歯になりやすいのです。
虫歯とは、歯の表面にできる小さな穴や溝のことであり、糖分や食べかすが歯の表面に付着し、そこにいる細菌が歯を溶かすことで虫歯になります。
乳歯の虫歯が進行すると、歯が痛んだり、食べ物が詰まったりすることがあります。痛みを伴う虫歯は歯の神経や周囲の組織にも影響を及ぼしており、早急な治療が必要となる可能性が高くなります。
虫歯にならないためにはどうすればいい?
特に虫歯になりやすい子どもの歯が痛んでしまわないように予防に努めることが大切です。ここでは具体的な予防法についてご説明します。
大切なホームケア
歯磨き
歯磨きは乳歯の虫歯予防の基本です。朝と夜の食事後に歯をきちんと磨くことが重要であり、フッ素入りの歯磨き粉を使用すると効果的です。フッ素による虫歯予防については後ほど改めてご説明します。また、歯間ブラシやフロスを使って歯の隙間にあるプラークを除去してあげることも大切です。
砂糖を摂取しすぎない
砂糖は虫歯の主な原因の一つです。砂糖や甘いお菓子の摂取を制限し、バランスの取れた食事を心がけましょう。特に砂糖を含まない食品や、歯を強くする栄養素を含む食品を積極的に摂取することが重要です。砂糖の代用としてキシリトールを甘味料に用いたものを子供に与えるのがおすすめです。以前患者様からもキシリトールは体に良いのですか?と質問をいただいたことがあります。それを踏まえてキシリトールについてもこの後詳しくご説明します。
バランスの取れた食事
歯を健康に保つためには、バランスの取れた食事が重要です。主食、たんぱく質、野菜、果物、乳製品などの栄養素をバランスよく摂取しましょう。特にカルシウムやビタミンDを含む食品は、歯の健康に良い影響を与えます。
歯に良い食品を選ぶ
歯を強くする食品を積極的に摂取することも大切です。チーズやヨーグルトなどの乳製品、リンゴやにんじんなどの繊維質の食品は、歯の健康をサポートするのに役立ちます。
子どもの虫歯予防処置
フッ素
フッ素には大きく分けて、
- 歯の質を強くする
- 歯の修復作業を手伝う
- 虫歯菌を弱らせる
これら3つの虫歯予防効果を持っています。歯科医院では、家庭などで使われているフッ素よりも高濃度のものを使用し、3〜4分歯に染み込ませる「フッ素の塗布」を行います。
特に生えたばかりの歯はフッ素を取り込みやすいため、生えかわりの多いお子様には家庭でのフッ素の使用と、歯科医院での定期的なフッ素塗布をおすすめしております。
また、フッ素は歯が生え始めたら使用できますが、年齢によって使用推奨量が異なりますので、フッ素の使用に関してご不安な方はご相談ください。
シーラント
歯のシーラント処置は、主に奥歯の溝や隙間に対して行われる予防処置の一つです。この処置では、歯科医師が特殊なレジン材料を使用して、歯の溝や隙間を埋めることで、食べかすや細菌が歯に付着しにくくなり、虫歯の発生を予防します。
シーラント処置は通常、永久歯に行われることが一般的ですが、時には乳歯に対しても施されることがあります。特に、奥歯は表面が複雑で、歯ブラシで十分に清掃しづらいため、虫歯の発生がより頻繁に起こりやすい部位です。そのため、シーラント処置は虫歯予防の有効な手段として利用されます。
シーラント処置の主な手順は以下の通りです。
準備
シーラント処置を行う歯を適切にクリーニングし、溝や隙間を特殊な溶液で洗浄します。
シーラント材料の塗布
歯の表面を乾燥させた後、特殊なシーラント材料を歯の溝や隙間に塗布します。この材料は液状の状態で歯の表面に塗られ、光を照射することで硬化します。
仕上げ
シーラント材料が硬化した後、歯の表面を滑らかに整え、噛み合わせや咬合を確認します。
一般的に、シーラントは長期間持続する場合がありますが、定期的な歯科健診でのチェックが重要です。
シーラント処置は、特に子供や十分な歯磨きが難しいとされる方において、虫歯の予防に非常に効果的な方法の一つとして推奨されています。
キシリトールの利用
キシリトールは砂糖の代わりに使用される甘味料であり、虫歯予防に効果的です。キシリトールを含むチューインガムやキャンディーを摂取することで、口腔内の酸性環境を中和し、虫歯のリスクを減少させることができます。キシリトールは、砂糖の代わりに使用される甘味料の一種です。キシリトールは自然にいくつかの植物に含まれており、果物や野菜にも微量ながら存在します。また、キシリトールは人工的に製造され、食品や飲料品の甘味料として使用されています。 キシリトールは砂糖と比較していくつかの利点があります。まず、キシリトールは砂糖よりもカロリーが低く、血糖値の急激な上昇を引き起こさないため、糖尿病や肥満の管理に役立ちます。さらに、キシリトールは口腔内の細菌の成長を抑制し、虫歯のリスクを減少させることが研究で示されています。
特に歯科医療の分野では、キシリトールが虫歯の予防に効果的であるとされています。キシリトールを含むチューインガムやキャンディーは、口腔内のpHを中性に保ち、歯の再石灰化を促進し、虫歯の進行を防ぐ助けとなります。ただし、過剰な摂取は下痢などの消化器系の問題を引き起こす可能性があるため、適切な量を摂取することが重要です。
キシリトールは、砂糖の代替として特に虫歯予防の観点から注目されていますが、適切な食生活と歯磨き習慣と併用することが最も効果的な虫歯予防法です。
乳歯の虫歯は子供の口腔健康に影響を与える重要な問題であり、大人の歯の歯並びにも影響が大きいため適切な予防方法が大切です。歯磨きや健康的な食生活の習慣化、フッ素処置やキシリトールの利用など、様々なアプローチを組み合わせることで、乳歯の虫歯を効果的に予防することができます。
定期的な歯科医院の通院や適切な口腔衛生習慣づけることで、子供たちの健やかな歯と口の健康を維持することが大切です。
お子さんの口腔内をよく観察していただき、少しでも気になる点がありましたらいつでもご相談ください。
歯磨き指導
フッ素やシーラントをしたからといって、虫歯にならないということでは決してありません。虫歯予防において最も重要なのは、毎日行う歯磨きです。
そのため当院ではお子様に対しても歯磨き指導を行い、将来自分の手で歯を守っていけるよう努めています。※仕上げ磨きが必要な場合には、保護者の方にもご協力をお願いしております。
エナメル質形成不全症
お子様の歯の色が気になる・・・と来院される患者さまも多い症状です。
エナメル質形成不全症は歯の表面にあるエナメル質がうまく作られず、歯がもろい状態のことを言います。
遺伝によるものだと全ての歯に出現し、血族内で遺伝します。遺伝によらないものだと歯が顎の骨の中で形成される時期に、全身的な原因(栄養不良や全身的な病気など)で起こることもあれば、局所的な原因(外傷や顎顔面の炎症・感染など)で起こることもあります。
歯を保護するフッ素塗布やシーラントを処置するほか、保険のレジン充填で補う治療ができます。お気軽にご相談ください。
治療前の準備 トレーニング
「歯医者が初めて」「以前歯医者で怖い思いをした」そのようなお子様には、まずは治療の前に歯医者さんそのものに慣れる事からスタートしています。
トレーニングの例
1回目 診療室の椅子に座る
まずは診療室の椅子に座ってもらうだけでも構いません。
できないことを責めたり、無理矢理押さえつけることはいたしませんので、安心してお任せください。
2回目 椅子を倒す、お口を開けてもらう
徐々に「できる」ことを増やしながら、治療に向けてひとりひとりに合わせたスピードでステップアップを目指します。
3回目 器具を見せて説明する、器具をお口に入れてみる
どんなもので、どんな動きをするのか、お子様ご本人にもしっかりと見せて、説明を行います。歯医者に対する恐怖心は、予期せぬ音がしたり、どんなことをされているのかがわからないまま、無理矢理治療を進めるという経験から生じることが非常に多くあります。
そのようなことを避けるため、当院では年齢に関わらず、まずは教えて見せてから実践する「TSD法」と呼ばれるテクニックを採用しております。どんな小さな事からでも、少しずつできることを増やしていけば、お子様が自信を持ち、怖い思いをせずに治療を行うことができます。
歯医者に対する抵抗感が大きいお子様や、初めての歯医者で怖い思いをさせたくない場合は、どうぞお気軽にお越しください。
治療後のプレゼント
上手にできたお子様にはしっかりと褒めてあげて、帰る際にキャラクターの消しゴムをプレゼントしております。
最初は怖くて診療室の椅子に座るのもやっとだったお子様も、次第に自分から座って協力してくれるようになり、恐怖心を抱くことなく治療を進めることができます。
痛がりなお子様、泣いてしまうお子様でも、まずはご相談ください。
歯並びを悪くしないための「予防矯正」
歯科矯正は、悪くなった歯並びを改善する「治療」と、歯が生え揃う環境を整えて歯並びが悪くなることを防ぐ「予防」があることをご存知でしょうか?当院が取り入れている予防矯正では、歯列不正の大きな原因である、お口周りの機能の改善を目的としています。
こんな症状はありませんか?
- 気がつくとお口がポカンと開いている
- 鼻で呼吸ができていない
- 5歳以降も指しゃぶりが常時見られる
- 飲み込むとき唇に大きく力が入っている
- 歯で唇を噛んでいる、舌で歯を押している
これらは歯並びを悪くする癖として挙げられるもので、早期に介入せずそのままずっと行われてしまうと、「出っ歯」や「八重歯」にも繋がりかねません。
桜新町グリーン歯科・矯正歯科では、このような生活習慣による歯並びの悪化を防ぐため、「EF Line(イーエフライン)」と呼ばれるお口の機能を訓練する装置を使った予防矯正に力を入れております。小児矯正について、詳しくは小児矯正のページをご覧ください。
お口の怪我
遊び盛りのお子様にとって、怪我は日常茶飯事ではないでしょうか。それは膝や腕だけではなく、お口の中も同様です。
- 家具にぶつけて歯が欠けてしまった
- 遊具から落ちて歯が抜け落ちてしまった
- 歯を強くぶつけて痛む、グラグラしている
などがあれば、緊急の処置が必要になります。まずはお電話にて来院までの応急処置等をご案内いたしますので、慌てずに当院までご連絡くださいませ。