入れ歯の種類と自分に合った選び方〜快適な装着感を求めて
入れ歯とは?基本的な役割と重要性
入れ歯は、虫歯や歯周病、事故などが原因で失ってしまった歯の機能を回復するための人工の歯のことです。食事をする、会話をする、笑顔を見せるなど、日常生活の基本的な行為を支える大切な役割を担っています。
歯を失うと、見た目の問題だけでなく、食べ物を噛む力が弱まり、栄養バランスの偏りや消化不良を引き起こす可能性があります。また、発音にも影響し、コミュニケーションに支障をきたすことも。
さらに、残っている歯に過度な負担がかかり、新たな歯の喪失につながる悪循環を生み出してしまうこともあるのです。
入れ歯を適切に選び、快適に使用することは、口腔内の健康維持だけでなく、生活の質を高めるためにも非常に重要です。
入れ歯の種類と特徴を徹底解説
入れ歯には大きく分けて「総入れ歯」と「部分入れ歯」の2種類があります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
総入れ歯(フルデンチャー)の特徴
総入れ歯は、上顎または下顎の歯がすべて失われた場合に使用します。歯茎を支えにして装着するため、歯茎の形状を精密に型取りすることが重要です。
保険適用の総入れ歯は、レジン(プラスチック)でできており、修理や調整がしやすいというメリットがありますが、強度を持たせるために厚みが必要となり、違和感を感じやすいというデメリットもあります。
特に上顎の総入れ歯は上顎を大きく覆うため、食べ物の温度を感じにくくなったり、嘔吐反射がある方は気持ち悪さを感じやすくなることがあります。
自費診療の総入れ歯には、金属床やコンフォート入れ歯、インプラント入れ歯などがあります。金属床は薄く作れるため違和感が少なく、食べ物の温度も感じやすいですが、費用は40〜50万円程度かかります。
部分入れ歯(パーシャルデンチャー)の特徴
部分入れ歯は、歯が1本でも残っている場合に使用します。残っている自分の歯に「クラスプ」と呼ばれる金具を引っかけて固定します。
残っている歯が丈夫で本数が多いほど、入れ歯が外れにくく使い心地がよくなります。保険適用の部分入れ歯もレジン床が一般的ですが、自費診療ではノンクラスプデンチャーや金属床などの選択肢があります。
ノンクラスプデンチャーは、金属のバネを使わないため目立ちにくく、審美性に優れています。歯茎に近い色の樹脂素材で固定するため、装着時の違和感や痛みも軽減されます。金属アレルギーの方にも安心して使用できる点も魅力です。
どんな入れ歯を選ぶにしても、定期的なメンテナンスが重要です。食後や就寝時には必ず外し(就寝時に装着するようにと歯科医師から指示がある場合があります)、適切に洗浄して清潔に保つことで、入れ歯を長持ちさせることができます。

自分に合った入れ歯の選び方
入れ歯選びで最も大切なのは、自分の口腔内の状態と生活スタイルに合ったものを選ぶことです。以下のポイントを参考にしてみてください。
残存歯の状態と本数で選ぶ
残っている歯の状態と本数は、入れ歯の種類を選ぶ上で最も基本的な判断材料となります。歯が1本も残っていない場合は総入れ歯を、1本でも残っている場合は部分入れ歯を検討することになります。
部分入れ歯の場合、残存歯の位置や強度によって、どのタイプが適しているかが変わってきます。残存歯が少ない場合や弱い場合は、歯への負担が少ないタイプを選ぶことが重要です。
残存歯が多く健康な場合は、より安定性の高い入れ歯を選べる可能性が高まります。
快適性と審美性のバランス
入れ歯を選ぶ際には、快適性と審美性のバランスも重要な要素です。保険適用の入れ歯は費用面で優れていますが、厚みがあり違和感を感じやすいことがあります。
自費診療の入れ歯は薄く作れるため違和感が少なく、見た目も自然ですが、費用が高くなります。
特に前歯など人目につきやすい部分に入れ歯が必要な場合は、ノンクラスプデンチャーなど審美性に優れたタイプを検討する価値があるでしょう。
予算と長期的な視点
入れ歯の選択において、予算は避けて通れない要素です。保険適用の入れ歯は初期費用が抑えられますが、長期的な使用感や耐久性を考えると、自費診療の入れ歯が結果的にコストパフォーマンスに優れる場合もあります。
例えば、金属床の入れ歯は初期費用は高いものの、耐久性に優れているため長期的に見ると経済的な選択肢となる可能性があります。
また、入れ歯の調整や修理にかかる費用も考慮に入れておくことが大切です。定期的なメンテナンスが必要になるため、歯科医院へのアクセスのしやすさも選択基準の一つになります。
シリコン入れ歯(コンフォート・デンチャー)の特徴
シリコン入れ歯(コンフォート・デンチャー)は、歯肉と接触する部分に柔らかいシリコン素材を使用した入れ歯です。生体適合性が高く、アレルギー反応が少ない安全な材料で作られています。
柔軟性と吸着力を兼ね備えているため、入れ歯のズレや不快感が減少し、顎の動きに合わせて快適に適応します。食事時の痛みが軽減され、食べ物をより良く噛むことができるのが大きな特徴です。
シリコン入れ歯の主なメリットは以下の4つです。
- 目立たない審美性:従来の保険適用入れ歯にありがちな目立つ金属の金具を使用せず、歯肉の色に近いピンク色の留め具を採用しているため、自然な見た目を実現します。
- 痛みの軽減と咀嚼力の向上:特殊な柔らかさを持つシリコンクッションが歯ぐきへの圧力を軽減し、噛む際の痛みを和らげます。
- 安定感と装着の快適さ:口腔内の形状に合わせて作られた柔らかいシリコンが吸盤のように機能し、噛むときに発生する顎の横方向への動きにも対応します。
- 外科手術不要:インプラントのような外科手術が不要で、歯科医院で患者さまの口腔の型を取り、それを基にオーダーメイドで製作します。
一方で、シリコン入れ歯には以下のようなデメリットもあります。使用初期段階では厚みによる違和感が生じることがあり、シリコン素材は汚れが付着しやすいため、口腔衛生に注意が必要です。
また、時間の経過とともに口腔内の状態変化に応じたメンテナンスや調整が必要になります。破損した場合は修理が難しく、新たに作り直すケースもあります。
入れ歯の正しいケア方法
入れ歯を長持ちさせ、口腔内を清潔に保つためには、適切なケアが欠かせません。入れ歯のタイプによって最適なケア方法は異なりますので、自分の入れ歯に合った方法を知っておくことが大切です。
入れ歯洗浄剤の選び方
入れ歯洗浄剤を選ぶ際には、まず自分の入れ歯のタイプを確認しましょう。部分入れ歯と総入れ歯では材質に違いがあり、それぞれに適した洗浄剤が存在します。
総入れ歯は主にプラスチック素材で作られていますが、部分入れ歯にはプラスチックと金属の部分が組み合わさっていることが多いです。適切な洗浄剤を選ばないと、入れ歯を十分に洗浄できないだけでなく、入れ歯自体を傷つける恐れがあります。
目的別に選ぶなら、食べかすや歯石を除去したい場合は酵素を含む入れ歯洗浄剤、洗浄時間を短縮したい場合は過酸化水素を含む洗浄剤、入れ歯の白さを維持したい場合は次亜塩素酸ナトリウムを含む洗浄剤がおすすめです。
日々のお手入れと保管方法
入れ歯は毎日のケアが重要です。食後には入れ歯を外して水で軽くすすぎ、食べかすを取り除きましょう。就寝前には入れ歯専用ブラシを使って丁寧に洗浄し、洗浄剤に浸けておくことをおすすめします。
保管時は、乾燥を防ぐために水を入れた専用ケースに保管するか、洗浄液に浸けておくとよいでしょう。乾燥させると変形の原因になるため注意が必要です。
また、熱湯での洗浄や漂白剤の使用は入れ歯を変形させる恐れがあるため避けましょう。定期的に歯科医院でのプロフェッショナルクリーニングを受けることも、入れ歯を長持ちさせるコツです。

まとめ:快適な入れ歯生活のために
入れ歯は単なる「歯の代わり」ではなく、食事や会話を楽しみ、笑顔に自信を持つための大切なパートナーです。自分に合った入れ歯を選び、適切にケアすることで、快適な装着感を得ることができます。
入れ歯選びでは、残存歯の状態、快適性と審美性のバランス、予算と長期的な視点を考慮することが重要です。また、シリコン入れ歯のような新しい選択肢も視野に入れると、より自分に合った入れ歯が見つかるでしょう。
日々のケアも欠かせません。入れ歯のタイプに合った洗浄剤を選び、正しい方法でお手入れすることで、入れ歯の寿命を延ばし、口腔内の健康を維持できます。必要に応じて入れ歯安定剤を活用するのも一つの方法です。
最も大切なのは、定期的に歯科医院を受診し、プロフェッショナルなケアと調整を受けることです。入れ歯は時間の経過とともに口腔内の状態が変化するため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
桜新町グリーン歯科・矯正歯科では、患者さま一人ひとりの口腔内の状態や生活スタイルに合わせた入れ歯の提案と、継続的なサポートを行っています。入れ歯に関するお悩みやご質問がありましたら、お気軽にご相談ください。
快適な入れ歯生活は、あなたの毎日をより豊かなものにしてくれるはずです。
詳しい情報や診療についてのご質問は、桜新町グリーン歯科・矯正歯科までお問い合わせください。あなたに最適な入れ歯をご提案いたします。







