歯列矯正中の虫歯予防!知っておくべき7つのケア方法
歯列矯正を始めると、美しい歯並びへの期待で胸が膨らみますよね。でも同時に、「矯正装置があると歯磨きがしづらい」「虫歯になりやすくなるのでは?」という不安も感じるものです。
実際、矯正装置を装着すると歯の表面に汚れが溜まりやすくなり、虫歯リスクは確かに高まります。しかし、適切なケア方法を知っていれば、矯正治療中も健康な歯を維持することは十分可能なのです。
私は広島大学歯学部を卒業後、長年にわたり矯正治療に携わってきました。これまで多くの患者さまの矯正治療をサポートしてきた経験から、矯正中の虫歯予防に効果的な方法をご紹介します。

矯正治療中に虫歯リスクが高まる理由
なぜ矯正中は虫歯になりやすいのでしょうか?
矯正装置を装着すると、ブラケットやワイヤーの周りに食べ物のカスが溜まりやすくなります。特に、装置の隙間や歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目は歯ブラシが届きにくい場所です。これらの部分に汚れが残ると、虫歯の原因となる酸が発生し、歯のエナメル質を溶かし始めるのです。
また、矯正装置があると唾液の流れが変わり、自然な洗浄効果が低下します。唾液には歯を保護する働きがありますが、装置によってその効果が十分に発揮されなくなるのです。
さらに、マウスピース矯正の場合は、装置を長時間装着することで口内が乾燥しやすくなります。唾液の分泌が減ると、口内の自浄作用が弱まり、虫歯リスクが高まってしまうのです。
矯正中の虫歯予防に欠かせない7つのケア方法
矯正治療中の虫歯予防には、普段と違う歯ブラシ使いをした日常的なケアが何より大切です。以下の7つの方法を実践して、健康な歯を虫歯から守りましょう。
1. 矯正装置に合わせた正しい歯磨き方法
矯正装置があると装置の周りに汚れが残ります。ブラケットの上や下から歯ブラシを装置に当て、小刻みに優しく動かすことが大切です。
歯ブラシは毛先が平らなタイプを選び、45度の角度で歯と歯ぐきの境目に当てましょう。ブラケットの周りは特に丁寧に磨くことが重要です。
矯正専用の歯ブラシも市販されています。山型カットの歯ブラシや、2列型歯ブラシなど、装置に合わせて選ぶと磨きやすくなりますよ。
2. 歯間ブラシとフロスの活用
歯ブラシだけで磨けるのは歯の表面の60〜70%程度と言われています。歯と歯の間や装置の隙間は、歯間ブラシやフロスを使うことが効果的です。
矯正中は専用のフロススレッダーを使うと、ワイヤーの下にもフロスを通しやすくなります。毎日の習慣にすることで、虫歯リスクを大幅に減らすことができます。
特に就寝前のケアは重要です。寝ている間は唾液の分泌が減り、虫歯菌が活発に働くため、寝る前には必ず丁寧に歯間ブラシやフロスでのケアを行いましょう。
3. フッ素配合の歯磨き粉と洗口液の使用
フッ素は虫歯菌の活動の抑制と歯の表面にあるエナメル質を強化する働きがあります。日常的にフッ素配合の歯磨き粉を使用することで、歯みがきのたびに歯の再石灰化を促進し歯を強化して、虫歯予防に役立ちます。
当院ではライオン チェックアップスタンダードをおすすめしています
フッ素洗口液も効果的です。寝る前や歯磨き後に洗口液でうがいをすることで、歯ブラシが届きにくい場所にもフッ素を行き渡らせることができます。
フッ素は虫歯予防に非常に効果的ですが、適切な濃度と使用方法を守ることが大切です。歯科医院でのフッ素塗布も定期的に受けると、より効果的です。
4. 定期的な歯科検診とクリーニング
当院の矯正治療では治療時にプロによる歯の全体的なクリーニングを行います。自分では取り除けない歯石や着色汚れを除去できます。矯正装置の周りに溜まった頑固な汚れも、歯科衛生士による専門的なクリーニングで効果的に取り除くことができるのです。

矯正装置の種類別ケア方法
矯正装置には様々な種類があり、それぞれに適したケア方法があります。ご自身の装置に合ったケアを実践しましょう。
ワイヤー矯正(表側矯正)のケア
表側矯正は、歯の表面にブラケットを付ける一般的な矯正方法です。食べ物が装置に挟まりやすいため、食後すぐに歯磨きをすることが大切です。
矯正用ワックスを活用すると、装置による口内の傷を防ぎながら、清掃性も向上します。また、硬い食べ物や粘着性の高い食べ物は避け、装置への負担を減らすことも重要です。
マウスピース矯正のケア
マウスピース矯正は取り外しができるため、食事や歯磨きの際に装置を外せるメリットがあります。しかし、装置自体の清潔を保つことも重要です。
マウスピースは毎日洗浄し、専用の洗浄剤を使用するか、ぬるま湯でやさしく洗いましょう。熱湯は変形の原因になるので避けてください。
装着前には必ず歯を磨き、清潔な状態で装着することが大切です。装着時間を守り、指示された時間(通常は20〜22時間/日)しっかり装着することも、治療効果を高めるポイントです。
矯正中の食事と生活習慣の注意点
矯正治療中は、食事内容や生活習慣にも気を配ることで、虫歯リスクを減らすことができます。
避けるべき食べ物と飲み物
矯正中は特に、砂糖を多く含む食べ物や飲み物は控えめにしましょう。砂糖は虫歯菌のエサとなり、酸を生成して歯を溶かす原因になります。
また、硬い食べ物や粘着性の高い食べ物(キャラメルやグミなど)は、装置を破損させるリスクがあるため避けた方が良いでしょう。
酸性の強い飲み物(炭酸飲料やスポーツドリンクなど)も、歯のエナメル質を溶かす原因になるので注意が必要です。飲む場合はストローを使い、飲んだ後は水でうがいをするとよいでしょう。
だらだら食べを避ける
何かを食べるたびに口内のpHが酸性に傾き、歯が溶けやすくなります。この状態が続くと、虫歯リスクが高まります。
だらだら食べを避け、食事は決まった時間にまとめて取ることをお勧めします。食後は必ず歯磨きをするか、すぐに磨けない場合は水でうがいをしましょう。
矯正中に虫歯になってしまったら?
万が一、矯正中に虫歯が見つかった場合はどうすればよいのでしょうか?
虫歯の進行度や場所によっては、矯正装置を外さずに治療できることもあります。初期の虫歯であれば、フッ素塗布などの非侵襲的な処置で対応できる場合もあるのです。
しかし、虫歯が進行している場合は、一時的に矯正装置を外して治療を行うこともあります。その場合、治療後に装置を再装着して矯正治療を続けることになります。
虫歯の早期発見・早期治療が重要です。違和感や痛みを感じたら、すぐに歯科医院に相談しましょう。

まとめ:矯正治療を成功させるために
矯正治療中の虫歯予防は、美しい歯並びを手に入れるための重要なステップです。適切なケアを続けることで、治療終了後も健康な歯を維持することができます。
今回ご紹介した7つのケア方法をまとめると:
- 矯正装置に合わせた正しい歯磨き方法を実践する
- 歯間ブラシとフロスを毎日使用する
- フッ素配合の歯磨き粉と洗口液を活用する
- 定期的な歯科検診とクリーニングを受ける
- 装置の種類に合わせたケア方法を実践する
- 砂糖や酸性飲料を控える
- だらだら食べを避け、食後のケアを徹底する
矯正治療は一時的なものですが、その間のケアが将来の歯の健康を左右します。日々のケアを怠らず、定期的に歯科医院でのチェックを受けることで、美しく健康な歯を手に入れましょう。
矯正治療中の虫歯予防についてさらに詳しい情報や、お口の健康についてのご相談は、ぜひ当院にお問い合わせください。あなたの素敵な笑顔のために、私たちがサポートいたします。
桜新町グリーン歯科・矯正歯科では、矯正治療から予防歯科まで、総合的な歯科医療サービスをご提供しています。お気軽にご相談ください。
医療法人社団緑幸会 理事長 鈴木聡







