歯周病の検査・歯周ポケット検査とレントゲン写真
歯周病のページで、歯肉炎と歯周炎の違いをについてお話ししましたが、
歯周病のページ今回は歯周病の検査のお話です。
歯周病の検査
歯周病の検査について、歯周病のページにもあるように歯ぐきを見てすぐに歯周病だとわかるケースもありますが、実際に検査をしないと歯周病だとわからないケースもたくさんあります。
では、歯周病の検査というのはどのようなことを行うのでしょうか?
歯周ポケットの測定検査
定期検診に行って歯周ポケットを測ってもらったことはありますか?
歯周ポケットの検査は歯周病検査の大事な検査のひとつです。
また、これと同様に大事なものはレントゲン写真です。
歯周組織図
正常な歯周組織図
歯周ポケットを測る際にはプローブと呼ばれるメモリの付いた器具を歯に沿わせて歯ぐきの中に入れていき、ポケットを測ります。
歯肉の際から骨まで(正確に言うと骨を触っているわけではありませんが)の距離を測ります。
歯周ポケットの数値が大きいと歯肉炎、あるいは歯周炎傾向にあると考えられます。
図1の図では、歯肉の骨の吸収もないため歯周ポケットが深くなりません。
骨が溶けている場合
図2では歯肉の位置は図1と同じように見えます。
しかし、歯肉の中で実は骨が溶けてしまっていて、歯肉の際から骨までの距離(=歯周ポケット)がとても大きくなっています。
歯肉が炎症している場合
図3では骨の位置は図1と変わらず正常ですが、歯肉が腫れているため、歯肉の際から骨までの距離が大きくなっています。
このように図2でも図3でも歯周ポケットの数値が大きくなってしまいますが、歯周病細菌が出す悪い細菌やそのほかの原因で骨が吸収したことによってなのか、歯肉が腫れたことによって起こったのかを判断する必要があります。
レントゲン写真からの判断
そこで必要になるのがレントゲン写真です。
歯周ポケットを測っただけでなんとなく想像はできますが、どのように骨がなくなってしまっているのかを確認するのにレントゲン写真も必要になります。
歯周ポケット検査では1本の歯につき6カ所の歯周ポケットを測定します。
歯のどの位置で骨がなくなってしまっているのかを確認するにはとても大事な検査です。
『チクチクして嫌だなあ。』
と、思う方もいらっしゃるかもしれませんが、歯周ポケットを測るだけでなく、その際の出血の有無なども確認し、炎症の度合いも判断していきますので、定期的に受けていただきたい検査です。
歯科用CTでの撮影
その他、歯の揺れの度合い、咬み合わせの確認や場合によっては歯科用CTで正確に骨のなくなり方を診ることもあります。
次回以降のドクターブログで歯周病治療についてもお伝えしていきたいと思います。