10歳女児 過蓋咬合(かがいこうごう)と 出っ⻭(上顎前突)の症例 小児矯正

過蓋咬合・上顎前突とは?

過蓋咬合はディープバイトとも呼ばれ、下の⻭が見えないほど深い噛み合わせです。

上顎前突は出っ⻭と言われ、前⻭の大きさや傾斜が強い⻭並びです。

過蓋咬合・上顎前突の原因

過蓋咬合は上の顎が大きい又は下の顎が小さい、上顎が前の方へずれている又は下顎が後方へ位置している、上の前⻭が前の方に傾いている又は下の前⻭が後ろに傾いている、指しゃぶり、唇をかむ、舌で前⻭ を押す癖や口呼吸を日常的にしてしまうなどがあります。
出っ⻭(上顎前突)は遺伝や食事をするときの姿勢、柔らかい食事ばかりで奥⻭を使わない、日常的に鼻呼吸ではなく口呼吸してしまう。などの原因があります。

過蓋咬合・上顎前突の治療方法

斜め拡大床(床矯正装置)を使って上下の6歳臼⻭を頬側に動かし、顎のスペースを広げます。アーチ状に並ぶように⻭列を整えます。

CASE:10歳女児/症例で見る過蓋咬合と上顎前突の矯正症例

主訴 右上下 2〜3 番の噛み込み(過蓋咬合)と上顎前突(出っ⻭)を治したい。
治療方法 過蓋咬合と上顎前突を床矯正で治療しました。⻭列が並んだ後にEF lineを使用して咬合を上げ深い噛み合わせにならないようにしましたが、本人のご希望で途中で終了しました。
治療期間 3年(通院20回)

BEFORE AFTER

ビフォーアフター

上の⻭につける床矯正装置

拡大床

中央にあるネジを操作して左右に広げ、6歳臼⻭を頬側に動かして⻭の並ぶスペースを作ります。左右2番目の前⻭を内側から押すようにワイヤーを設計しています。

下の⻭につける床矯正装置

拡大床

上の装置と同様にネジで少しずつ左右に広げてスペースを作ります。前⻭の右側に内側から外側へ押すようにワイヤーを設計しています。

画像の並び順は矯正相談時の画像→約 1.5 年後→矯正終了(3年)の順になります。

右側

上の前⻭の傾きを少なくしました。

左側

右上下2〜3番の⻭が原因で過蓋咬合になっていました。また、上の前⻭が前突(出っ⻭)でした。拡大床で上6番目の⻭を頬側に動かし、できたスペースを使って⻭並びを整えました。

上顎

右上2番目の⻭を唇側に左右 1 番目の⻭を口蓋側(内側)へ移動しました。

下顎

右下1番目の⻭を舌側に移動して、右下 2〜3 番目の⻭を唇側(外側)へ移動させて⻭列をアーチ状に並べました。

口元

リスク

拡大床の取り扱いについての注意点

  • 矯正装置を拡大して顎を広げていきます。ご案内した角度で保護者様が操作してください。
  • 寝る時とご自宅にいるときに装着してください。外出時の装着は無くしたり壊れてしまって怪我をするリスクがあります。
  • お口の中をきれいにしてから装着してください。矯正装置は毎日洗ってきれいにして使用してください。装置に⻭石がつくリスクがあります。

費用

  • 床矯正 約36万円税込

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